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ブリタニア見聞録

○第1回:Tea for Two?

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PG TIPS
みなさんコンニチハ!私の名前はポンド(名前)・ガール(名字)、女王陛下のお膝元にて6年間ほどスパイ活動をして暮らしてました。現在はMI6千代田区支部勤務で、ロンドンの某ジェイムスは上司です。嘘ですけど。あ、私のことはポンドって呼んでくれてもいいですよ。「大木」って名字が似合う感じですが。

さてさて、このたびはDVD発売記念!ということで、村上リコさんがエドワード王朝時代の英国に関する素晴らしいコラムを書いてくださってます。まあこちらは、その裏で私が6年間のスパイ活動によってのぞき見た「今の英国」について、独断と偏見に満ちた意見を並び立てる、といった趣旨のひっそりした企画でございます。どぞよろしく。

さて、みなさん英国ってどんな国ってイメージがあります?私は英国に渡るまで一つしかイメージはありませんでした。それは、コメディ集団「モンティ・パイソン(*注1)」の国。英国コメディの輝ける歴史は今も連綿と続いておりますし、このイメージはある意味間違ってないんですが。今この話をしてしまうとページ数がとても足りないのでやめときます。あとは音楽?ビートルズやパンク、オアシスを生んだ国、伝統と歴史の国、ダイアナ王妃やエリザベス女王の国・・・。意外と色んなものが浮かぶでしょ?王室、貴族、サッカー、ビール(ラガー)、フィッシュ&チップス。ものすごく多重構造的で色んな角度から見ることができる、とっても面白い国です。ロンドンなんて完全にコスモポリタンな、多人種が暮らす町だし。

私のスパイ活動なんて範囲が限られてますが、そうだなあ、「MANOR HOUSE」風に言うと「階上」のお貴族たちを垣間見たこともありましたよ。だってBallボール(*注2)に招待されたんですもの。ほほ。でも「階下」の庶民生活だって知ってますよ。ロンドンの下町で元ローリング・ストーンズのおっかけをしていたという(笑)おばちゃんの家に間借りした、なんて活動もしましたから。
てなわけで、今後4回に渡って、色々な角度から現代英国の印象をお話ししていきます。

さてさて、英国に関してひとつ確実に言えることとしては、「異常に紅茶を消費する国」ってとこですか。まー良く言われてますけど、本当にびっくりしますよ。ちなみに私はSainsbury’sって庶民的なスーパーマーケットのゴールド・ラベルというのと、PG TIPSを良く飲んでましたよ。PG TIPSというのは、ブルック・ボンド社の紅茶で、最もポピュラーなブランドです。一説によると、英国人は一日に3500万杯のPGを飲むとか!

だってね、英国人は朝から晩まで本当に良くお茶を飲むんです。「MANOR HOUSE」にも出てきますが、百年前から、貴族も使用人もお茶の時間がちゃんとあるんですねー。ほんと、彼らは何かにつけて「A cup of tea?」と紅茶を飲みだします。やはり美味しいんですよ。けっこうな硬水の国ですから、紅茶が美味しく出るんですな。「scaleスケール」と呼ばれる硬いカルシウム分で出来た湯垢がポットにコビりついて取れません。掃除するときは酢をつかいましょう。ちなみにコーヒーは軟水のほうが美味しいのです。

あ、英国では「ブラック」って言わないと、ミルクが入って出てきます。つまりミルク入りがデフォルトです。あとティーバッグもデフォです。ポットに入れて、ではなくてマグカップにボトっといれて、お湯を注ぎます。美味しく入れるコツはただ一つ。高い位置からお湯を注ぐこと~。ティーバッグに空気が入って、ぷくーっと膨らむでしょ?茶葉が開くんです。そうすると、よくお茶が出る、と。こういう訳ですな。ミルクを入れるタイミングに関しては諸説ありまして、一番初めにカップに入れる派と、最後に入れる派がいます。私は当然後入れ派ですよ!!!そうだ、ミルクはWhole Milk(全乳)ですか?Non-fat(無脂肪)ですか?Low-fat(低脂肪)?私は紅茶に入れるのはLow-fatだけどシリアルにはWhole、と自分ルールを決めてました。どうでもいいですが。

あと、紅茶を濃く出して飲むのが好きでせっかちな人は、スプーンでぎゅうぎゅうカップの縁にバッグを押し付けてまで濃く出したり。逆にその行為を鬼のように嫌う人もいます。個人的にはまったく罪深い行為だと思いますよ!それに、ティーバッグを何回まで使う派か、という議論もある。と、まあ、色々好みが分かれるところでして、紅茶に関してはそれぞれに大変コダワリがあるようです。英国日常生活に欠かせない一部でございます。

では最後に、紅茶の便利な使い方を紹介して今回は終わりにしましょうー。
例えば、誰かのせいで部屋の空気がものすごく気まずいことになったとします。そんなとき「tea, anyone?」と言ってみましょう。みんながアナタに子犬のような目を向けつつ、「救われた!」という空気を発することでしょう。お釈迦さまのような微笑を返し、優雅にキッチンで電気ポットのスイッチを入れましょう。カップを配るアナタは神(レベル)に空気を読んでます。ちなみにケンカしたとき、相手にお茶を差し出してみれば、すべてはナアナアになって流れます。(くすぶりは継続するでしょうが、英国人はとりあえず口には出しません。このあたりちょっと島国同士、日本人との親近感を感じます。)

紅茶、やっぱり便利ですね。みなさんも、英国人に習いあらゆるシチュエーションで紅茶を飲んでみてはいかがでしょうか。
きっかけさえあればティー。とりあえずティー

ま、私の勤務先は軟水なので、紅茶には向かないんですけどね・・・。
じゃ、また次回!さいならー。


注1:『Monty Python』(モンティ・パイソン)
69年~80年代半に活躍した、男性6人の天才コディ集団。BBCにて放映された『空飛ぶモンティ・パイソン』が有名。
注2:『Ball』(ボール)
いわゆる舞踏会♪、正装して行くダンス・パーティ。「社交ダンス」は英語でballroom danceと言います。

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村上リコのエドワーディアンガイド£ガールのブリタニア見聞録知識の本棚から