お気に入りの部屋
村上 好きな部屋はどれですか? 階上と階下でひとつずつあげるとすると……。
森 使用人区画だと、やっぱりメイド部屋ですね。私にとっての付加価値が。あと、フットマンの部屋もよかったです。階上の、家族の部屋だとどこかな~。


村上 私は図書室かな~。そんなに重々しい、歴史のある感じじゃないですよね。電気でつくライトがあって、隠し扉があって、トリッキーな雰囲気。

森 階上で好きなのは勉強部屋かなあ。ちょっと小さめですよね。
村上 こぢんまりして、ごちゃごちゃしてますね。

森 窓に向かった机があって、壁に地図やら何やら色々掛かってるのがいいですね。派手な部屋も好きだけど。リコさんは、そういう部屋はどうですか?
村上 大きくカーブした出窓がある居間(モーニングルーム)なんかを見ると「うわー、ゴージャスだなあ」って思いますね。日本の家とはパーツがだいぶ違うなって感じます。

森 選ぶの難しいですよね~。奥様の着替え部屋(ドレッシングルーム)もいいし。
村上 使用人区画では、廊下が好きです。片方の端には、たぶん外に出られる大きいドアがあって、反対側の端にはホールボーイのケンが寝てる(笑)。それで左右の壁にこうドアが、うわーっといっぱい並んでて、シェフも出てくるし、バトラーも走って出てきて電話を取ってとか、なんでもここで起こってるっていう感じがすごく好き。使用人呼び出しベルもあるしね?


森 ベルもあるしね!ベルはいいよね!これは、昔からここにあったのかな?

村上 あったんじゃないかと。以前、訪問したお屋敷の「ハーウッドハウス」でも、「アップパーク」でも、廊下にベルが並んでましたよ。
森 壁にベルがあるところのすぐ奥は使用人ホール?
村上 そう、使用人ホールがあって、その隣には銀器磨き用の作業室ですね。

森 使用人区画では、バルコニーに出られる部屋も好きですね。
村上 屋根裏の、レディーズメイド部屋ですね。

森 そう、レディーズメイドがミシンをかけていた、あそこはいい部屋だったな~。布があふれていてメゾンのアトリエのような。斜めになった天井から光が射し込んでて。
村上 天井が斜めになってるのが好きなんですか?
森 好きなんです。実家もそうだったから。
村上 森さんの実家は屋根裏なんですか?
森 屋根裏じゃないんだけど(笑)、建築基準法の北側斜線の問題ではみ出しちゃいけないところをぶった切ったから、部屋の一部分が斜めになってるんです。
村上 じゃあ、幼いころの記憶でそういう構造が好きなんでしょうか。
森 うーん、なんだろう。視覚的に? 空間構造的にも好きだし、真四角より斜めが入った構図のほうが、ちょっと不思議な感じがしていいと思うんですよね。でも、確かに屋根裏のイメージがあるかも。
村上 屋根裏のイメージが好きなのには、何か原点が?
森 うーん。これ、っていうのをあげるのは難しいですね。いろいろなものが積み重なって、たまってきて、総合的に好きだから(笑)。壁ともいえるし天井ともいえる、部屋ともいえるし構造の余り分ともいえる、そういう曖昧な空間。昔のお話でも何かが始まったり終わったり見つけたり無くしたりするのはいつも屋根裏で。日本の蔵にも通じるかも。でもヨーロッパの時代的な雰囲気が好きな人は、みんな屋根裏にあこがれますよね?
(※マンダーストンの各階の構造などは特典冊子記事で紹介しています)
『MANOR HOUSE』を勧めたい人
村上 では最後に。このDVDはどんな人が見るといいと思いますか?
森 単純に時代ものが好きだっていう人はもちろんですけど、何かちょっと勉強してる人が見るともっと面白いかも。歴史、イギリスの生活文化に興味がある人とか、文化人類学をやっている学生さんとかは見るといいのでは。

村上 少し知識がある人ですか?
森 うん。
村上 いろいろわかると、余計楽しいですよね。
森 でも、とにかく一杯メイドが見たいっていう人は、普通に見れば良いと思います。私のように。
村上 普通に(笑)。
森 あと、執事が好きな人にもおすすめです。エドガーは「ザ・執事」って感じだから。きっとこれで「執事のイメージ」が固定されちゃうと思う。みんながぼんやりと思い描いていたようなイメージの具現がここにあるよ! っていう感じ。

村上 妄想の中になんとなくぼんやりとしか存在しなかったものが、ホントに出てくるからびっくりしますよね。
森 それと漫画家で、歴史ものとかメイドものを描きたい人は「とりあえず一回見とけ!得にはなっても損にはならないから!」って感じですね。
村上 ぜひ描いてほしいですね。
森 これだけメイドが流行ってるんだから、もっとメイドマンガが増えてもいい気がするんだけど……。
村上 という森さんの要望でした(笑)。

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お二人の英國への愛と愛と愛(笑)に満ちた対談、いかがでしたでしょうか?お二人の更に突っ走ったトークは、「MANOR HOUSE 英國発 貴族とメイドの90日」スペシャルBOX特典冊子「エドワード朝生活の手引き」に収録されています。村上さんが執筆・監修を、そして森先生入魂の描き下ろしつきの豪華冊子ですので、是非、この機会にお求めくださいませ!
森先生、村上さん、ありがとうございました!
















